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2020/09/06付け発行のメルマガ再掲記事です。

2020年4月7日、内閣総理大臣から新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」が出されました。それに先立つ4月2日、勤務先の静風荘病院へ行くため、ひばりヶ丘駅からバスに乗ったのですが、バスの中には男性15人、女性14人が乗っていました。女性は全員マスクを着用しているのに対して、男性は5人がマスクなし。女性のほうが用心深いのではないでしょうか?

 

4月9日、菅官房長官が記者会見で、「国内で感染者全体に占める男性の割合はおよそ6割だが、亡くなった人に占める男性の割合は7割強と承知している」と述べました。性別による重症化や致死率の差については、患者個人の基礎疾患や年齢などほかの要因も絡むため、単純に性別が影響しているかはわからないとしていましたが、非常に興味深いコメントでした。

 

新型コロナウイルス感染症を巡っては、専門家の間では、性別により違いがあり、男性の感染率が高く、重症化したり、致命的な合併症を発症したりすると既に指摘されています。

 

英国ロンドン大学ユニバーシテイ・カレッジ・ロンドン(UCL)ジェンダー・アンド・グローバル・ヘルス・センターのサラ・ホークス所長らが創設した男女平等を推進している独立系団体「グローバル・ヘルス50/50」は、米国のCNNの協力により、世界中から新型コロナウイルスとジェンダーのデータを集めて解析していますので、そのデータにアクセスしてみました。

5月4日づけのデータにアクセスしてみると、70ケ国のデータが集められており、コロナウイルス症例数における男女比は男性の多い国もあれば、女性の多い国もあり、またほぼ同等の国もありますが、明らかなのは、確定診断をされている死者における男女比が報告されている国においては、やはり男性の死亡が多いという事実です。中国は2月28日のデータで、死者2,114名で男女比(%)は64:36。イタリアは4月23日のデータで、死者23,164名、男女比(%)は63:37。スペイン(4月28日)は、死者15,853名、男女比(%)は58:42。フランス(4月28日)は死者14,579名、男女比(%)は60:40。ドイツ(4月28日)は死者5,908名、男女比(%)は57:43。米国(4月28日)は、死者3,1586名、男女比(%)は57:43となっています。残念ながら日本(4月26日)のデータは死者372名とのみで、男女比は記載されていません。ほぼどの国でも男性の死者数が女性の死者数の約1.5倍です。

 https://globalhealth5050.org/covid19/

 

そこで、国内については国立感染研究所のホームページをのぞいてみました。5月1日付で

2020年2月1日に新型コロナウイルス感染症が指定感染症となった以降、第16週(2020年4月22日)までに感染症発生動向調査へ届け出られた10,590例(確定例9,438例、無症状病原体保有者760例、感染症死亡者の死体10例)に関する記載があり、症例の性別は、男性6,205例、女性4,383例、不明2例(男女比1.4:1)と報告されています。

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