新型コロナワクチンの接種後の健康状況調査|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
厚生労働省では、ファイザー社の新型コロナワクチン接種を先行的に受けた約2万人の医療従事者を対象として、接種後一定期間(約1か月)に起こった症状・疾病を調査しています。4月9日に1回目・2回目接種後の、疼痛・頭痛・発熱などの頻度の比較などが報告されました(健康日誌集計の中間報告)。
接種部位の痛み等が多くの方にみられました。接種部位の反応の頻度は、1回目と2回目の接種で大きな差はありませんでした。接種日の翌日に注射部位の疼痛が、9割の方に見られています。
私が、今回の報告で注目したのは、発熱、頭痛、全身倦怠感などの全身反応が、2回目の接種後に高率に認められ、若年者・女性で顕著であることが明らかにされたことです。発熱(37.5℃以上)は全体での男性での発症率は30%、女性での発症率は40%です。年齢別では、20歳代の男女が40%~50%であるのに比し、70歳代の男女では10%前後と約5分の1です。全身倦怠感は全体での発症率は男性が60%に対して女性は70%強です。20歳代の男女が70%~80%であるのに比し、70歳代の男女では20~30%、頭痛は20歳代の男女が50~60%で70%強あるのに比し、70歳代の男女では前後です。ワクチン接種後の副反応は免疫力の高い若年者で多く、免疫力の衰えを反映し高齢者では低いと考えられます。アナフィラキシーショックについては、厚生労働省は3月26日に開いた専門家部会で、医療機関から「アナフィラキシーの疑いがある」と報告された事例を国際的な評価指標で分析した結果、アナフィラキシーに該当したのは47件だったと明らかにしました。およそ1万2300回に1件の割合で、2回目の接種で症状が出た人もいたということです。